■材料について■ お口の中で長期にわたり使用するものですから、安全で丈夫なものが望ましいでしょう。奥歯に使われる材料で一番適しているといわれるものは金です。なぜかといえば、金自体のもつ素晴らしい特性と、安全性に優れた材料だからです。金は、物質的に安定していて安全性が高く、加工しやすく、変質しにくいという特徴を持っています。
■安全性■ 口の中は常に水分や食べ物の酸味、熱いもの、冷たいものなどの刺激にさらされています。このような状況に長時間さらされても金は物質的に安定しているので、変化したりすることはありません。金には生体親和性(人間の体になじみがよいという意味)があり、アレルギーの心配もありません。
■加工のしやすさ■ 金は薄く延ばすことができる、加工しやすい金属です。大変複雑な形をしている歯のかぶせ物を作るのに細かい所までしっかり適合させることができるのです。ピッタリと適合したかぶせ物は、歯に汚れをつけにくく歯ブラシやフロス(糸ようじ)の通りもよいので二次的な虫歯を作りません。
■金属の硬さ■ 金はちょうどよい硬さです。金は天然の歯の硬さと同じくらいなので、長年使い、噛んでいても他の歯に負担をかけることもなく、噛み合わせに優しい材料といえます。一人一人の噛み方に合った磨り減り方を自然に作り出します。硬い材料では、長期に渡り使う中で噛み合わせの病気や顎の調子を悪くする原因にもなります。
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